小池至夫水彩画(通称ガッシュ)の世界

私、小池至夫(こいけのりお)が描いた水彩画を紹介しています。

この娘とのある日

小池至夫の画歴(展覧会出品作品)

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この娘とのある日


 

 題 名:この娘とのある日
 年 月:平成29年10月
 出品先:上越市
  賞 :入選
作品号数:10号
 取材先:新赤倉温泉スキー場の駐車場より

コメント:ゲレンデわきより、親子さんを取材して描きました。

     お二人共に、やさしい、まなざしで、愛する我が娘を

     見つめられていました。

 

                何気ない瞬間ですが、 ほのぼのとしていて、人生の中で一番濃密な

     親子の時間空間ではないかと思いました。

 

     この娘さんも、やがては、独り立ちして、いかれるので

     しようね。

 

                  作品については、三人の、それぞれの思いが通じているのでしょうか。

     母親の母性、父親の我が子を想う手のひらの動き、娘さんの心情

     均衡がとれた家族の模様を見て取れて頂けたなら、こんなうれしい

     ことはありません。

 

                 再掲しますが、父親の何か娘を想う複雑な心境、包み込みたい様な

     あたたかさ、手指の力の強さなど、伝わらなかったのでしようね。

     見逃されたと思われる通り一遍の審査状況が浮かんできて、悔しくて

     たまりませんでしたが、作品は、必死に訴えかけているので

     わかりえる方もおられるのではと思っているところです。

 

     凍れるなかをリフト、ロープウエーの本体、親柱など、再度、スケッチに

     行ったり楽しい時間でした。

 

     ゲレンデの凹凸に銀色の絵の具を使ったり、新しい試みでした。

   

     

       私らが子どもの頃のスキーの金具と言えば、ふいっと金具でして、

      それから、カンダハー金具になり、いまは、なんでしょうか?

 

去りゆく秋に集う

小池至夫の画歴(展覧会出品作品)

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去りゆく秋に集う


 

 題 名:去りゆく秋に集う
 年 月:平成28年10月
 出品先:上越市
  賞 :入選
作品号数:10号
 取材先:いもり池

コメント:秋の終わりの肌寒くなりがけのころの取材でした。

 

     散歩する人、画板にむかうひと、写真におさめるひと、

     妙高山は、みんな、やさしく包み込んでくれ、のどかで平穏で

     楽しい秋の午後でした。

 

               この頃、高田では、赤トンボが、ほとんどは、対で、なかには単独で、

    すいすいと,飛んでいました。

    どこへ、いくのでしょうか?

      

    まもなく雪の季節です。

 

    私の作品では、珍しく人物が多く描かれています。

    中央のすすきは力を入れて描きました。

    

審査員講評;

浄興寺、嫋やかな雪景色

小池至夫の画歴(展覧会出品作品)

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浄興寺、嫋やかな雪景色


 

 題 名:浄興寺、、嫋やかな雪景色
 年 月:平成28年10月
 出品先:妙高市
  賞 :入選
作品号数:20号
 取材先:浄興寺、

コメント:1 月に長靴を履いて,なんどもスケッチに通いました。

                 

                 雪国育ちの私としては、雪国でしか、あじわえない雪原の美しさを

     是非とも,みていただきたいのです。

     薄い水色、群青色、灰色、そして,ピンク色を使い,おうとつや陰を

     微妙な色合いで表現してあります。

     

     また、中央のみごとな木の雪囲いなども、みて、頂きたいところです。

                 たった、ひと冬の命ですが、職人さんの精魂を込めて造られた、雪より

     枝などを守る実益と、また小気味よい芸術作品でもあるとも思います。

 

                  浄興寺は、浄土真宗浄興寺派本山浄興寺が、正式名称とのことです。

     浄土真宗の宗祖の親鸞聖人によって創設されました。

     上越市寺町二丁目にある寺院です。

     平成元年に本堂が、重要文化財に指定されました。

 

     作品については、大本堂の形、模様の取り方に苦労しました。

     そして、硝子にうつる雪景色を描いたり、青空を、すきっと

     表現してみました。

     画面の下の変化の少ない雪原は色々な色彩でまとめて

     みました。

 

審査員講評;

高原に晩夏のおとずれ

小池至夫の画歴(展覧会出品作品)

 

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高原に晩夏のおとずれ

 題 名:高原に晩夏のおとずれ
 年 月:平成27年10月
 出品先:妙高市
  賞 :新潟日報美術振興賞
作品号数:20号
 取材先:いもり池

コメント:八月の終わりごろに取材しました。

     赤と白色の睡蓮が咲いていました。

     名残惜しい夏ですが、ススキも成長して、秋の気配を

     うっすらと感じられる季節になりました。

     ギンヤンマが一匹気持ち良さそうに飛んでいきました。

 

     この作品は、取材した題材をみて、がぜん、奮い立ちました。

     そして、20号の用紙に下書きの鉛筆書きを全部描き終えましたが

     (丸二日かかりました)納得できずに再度新しい用紙に描き

     直しました。同じく二日かかりました。

 

     この作品は、下描き、仕上げとも難しい作業でした。

     池の中の睡蓮の遠近と水面の色合い、映る景色など工夫した

     ところです。

     木製の渡り歩道の描き方も大変でした。

     全体的に、シャープに描くことができたのではないかと

     思っています。

     

審査員講評;四季の移ろいの美しさを深い観照眼でとらえています。

      大多数の日本人に愛されるであろう美意識で表現されています。

湿原に夏の装い

小池至夫の画歴(展覧会出品作品)

 

 題 名:湿原に夏の装い
 年 月:平成27年10月
 出品先:上越市
  賞 :入選
作品号数:20号
 取材先:尾瀬ケ原の7月中旬

コメント:空気も良く草花も可憐で自然を満喫しましたが、普段歩いていないので

     ものすごく疲れました。

     その後の鳩待峠でのソフトクリームが格別でした。

                 描かれている草花の一つ一つに、愛おしさを感じています。

 

     わかりずらいと思いますが、散策されている方が、手前より、霞んだ奥まで

     かなりの人数が描かれています。

 

                  この作品には、取材した花々、ヨシ、草類などが、たくさん描いて

     あります。

     本当に、丁寧に、詳細に、描いてあります。

     是非、実物を見て、鑑賞していただきたい、ところです。

     ところどころの沼状の様子とか木製の渡橋の様子とか、楽しんで散策

     している人々などと、遠くの空、山、のどかな情景描写も感じて

     いただけたら、うれしいです。

 

                   作品については、七月の曇った夏雲、そして、遠近の湿原に似合う山々

     奥より点描的に描かれた草花、手前には詳細に描かれた草花、そして

     木製の遊歩道がどこまでもつづき、散策の人々も遥か遠くまで

     描いてあります。

     所々では沼状の水たまりも描いてあります。

     丹念に見て頂いたのか、わかりませんが、精いっぱい頑張ったつもり

     でしたので、評価のなかったのは、悔しくてなりません。

                  感性、力量ともに疑問符の、つくばかりで非常に残念でした。

 

     夏の湿原を感じて頂けたら、ありがたいです。

     

審査員講評;

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湿原に夏の装い

 

七月のある日の

小池至夫の画歴(展覧会出品作品)

 

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七月のある日

 題 名:七月のある日
 年 月:平成27年10月
 出品先:四季彩芸術展
  賞 :四季彩大賞

 審査 :福井爽人(東京藝術大学名誉教授・日本美術院同人)

     佐藤一郎(東京藝術大学名誉教授・金沢美術工芸大学大学院教授)
作品号数:20号
 取材先:いもり池脇のビジターセンターうらより

コメント:最高の賞を頂いて夢のようでした。

                  四季彩展を、オリンピックに置き換えれば金メダルを獲得した

     ようなもので、とても 々 感激しています。

                  

         この作品展は,妙高芸術祭 四季彩芸術展 という全国公募展です。

     絵画部門と写真部門があります。

     絵画部門では、岡倉天心先生の関係と思われますが東京藝術大学の名誉教授

     お二人が審査をされ、この地域の四季の移り変わりを「四季彩」と

     題し全国の方々より妙高の魅力を味わっていただき、作品にしたためて

     いただくという妙高市妙高市教育委員会の主催で毎年10月に開催されて

     います。

     そして、地元の美術展では群を抜く高額の賞金なのです。

     最高賞の四季彩大賞の絵画部門の賞金額は二十万円です。

     大変な賞を頂きまして、この賞に恥じないように精進してまいりたいと

     思っているところです。

 

     これにて、無鑑査になりました。

 

     取材の時、妙高山の上部が隠れていて思案しましたが清水の舞台から飛び          降りるつもりで挑戦してみました。

 

     製作時には、雲の模様が、なかなか大変で,何度も何度も筆を

     入れ、また加筆して、完全に納得したわけではなかったのですが

     そういった努力の積み重ねを評価していただいたのでしょうか。

              

                   プロの画家の作品だと、私の作品の空と山で、一つの作品にと言う

     パターンが多く見受けられると思いますが、私は、あえて下の林を

     入れたり、茅の草わらまで描くのは、万が一この作品を求めた方の

     鑑賞範囲を広げて満足感をより沢山持っていただきたいからです。どの

     作品もそのように心がけています。この展覧会のことではないのですが

     某先生方は、それを、描きすぎだと、言いたいことを強調してとか

     焦点がぼけるとか、指導されますが私は、逆に、もう少し、求めた方の

     ことを、考えて、親切心を持たれていただけたらとの考え方を

     いつも持っていますが、鑑賞される皆様は、いかがでしょうか。

 

                 作品については、最初に妙高山の上部を描き、空にかかる杉の木を、

     そして、空の作業にかかりましたが、うねっているような雲の流れを

     思うように描けずに、いつまでも 々 筆を走らせていました。

     私の技量では、これ以上はと妥協し、筆を止めました。

     そして、妙高山を仕上げ、林にかかり、ひかりの陰影とか見え隠れする

     木の幹や枝を丹念に描き、下の茅の密生したところを描きました。

     描き終えたら安堵感がわいてきました。

  

     

     これより毎年、10号の作品を招待作品として出品しています。

 

 

審査員講評;審査は、いつもお二人でされています。

福井名誉教授 夏の白く厚い雲が低くうごめいています。雲の合間から鮮やかな青空が

       僅かに覗き見え、野山では豊かな緑が静かに輝き。その密度の高い画面

       からは自然界の大きな鼓動がつたわって来るようです。

佐藤名誉教授 毎年出品しており、細かく描ききる作風には誠実な人となりが浮かび

       上がるようです。通常,風景画の場合、空の面積と山の面積を同じにする

       構図は画面を上下に二分してしまう危険性があるとして敬遠しますが

       作者は空の雲の流れを思う存分描きたかったのでしょう。空の青色と雲

       の白色が絡み合い、そこに控えめに黄色も加わり、盛夏の日の光が奏で

       る世界は美しく、前景の点描的細密描写ととても響き合っていると思い

       ました

 

 

       

       

       

       

 

木々の語らい

小池至夫の画歴(展覧会出品作品)

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木々の語らい


 

 題 名:木々の語らい
 年 月:平成26年10月
 出品先:妙高市
  賞 :奨励賞
作品号数:20号
 取材先:いもり池

コメント:妙高山に遅い春がやって来たところを描きました。

 

     題名は、長い冬の後に、雪が溶けはじめ、自然界が、うきうきして会話を

     している様に、感じたからです。

 

                  後日の話ですが、今日は令和2年8月31日です。

     今年、池の平のホンドレスと資料館が解体され、新しく生まれ変わって

     令和3年春に完成の予定とのことです。

     来春には、この作品と同じ風景が新しい施設より、早く見てみたいなと

     楽しみにしています。

     

     コーヒーを飲みながらの至福の時間が待ち遠しいです。

 

                  春の山の薄い、柔らかな空気に覆われた雰囲気を描きたいと

     狙ってみました。

     木々の郡団は、あの新鮮な薄萌黄色の若葉をたくさん描きました。

     そして、古草と残雪の、春を迎えた、うきうき感も表現したかった

     ところでした。

 

     作品については、春の空、妙高山は、通いなれた道で描きましたが

     春を迎えた木々の芽吹きの色合いが難解でした。

     この時期の若葉は、緑色ぽくなく、薄橙色であったり、薄茶色とか

     感じたままに、思い切り描きました。

     意外に残雪と古草の部分は、楽しく描かせていただきました。

     

     

    審査員講評;点描による美しい作品です。

      中心になる木々と妙高山との拮抗がちょっと残念でした。

      でも作者の豊かな自然への観照の姿が感じとれます。

      誰でも共感できる作品です。