小池至夫水彩画(通称ガッシュ)の世界

私、小池至夫(こいけのりお)が描いた水彩画を紹介しています。

夏日の日枝神社 PM5時

小池至夫の画歴(展覧会出品作品)

 

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夏日の日枝神社 PM5時



 

 題 名:夏日の日枝神社 PM5時 (かじつのひえいじんじゃ PM5時)

 年 月:令和3年10月

 出品先:妙高市

  賞 :入選

作品号数:20

 取材先:上越市寺町の日枝神社

 

 令和元年8月8日 この夏は特に暑い日が続いていて、その日も熱中症になりそうな

 猛烈に暑い日でしたが夕刻近くになり、ほんの少し和らいできた

 PM5時頃に取材しました。

 実は、PM3時ころに下見をしたのですが、大変な熱帯で蒸し暑く

 本当にふらふらになり意識がとうのく一歩手前でした。

 このようにして人は熱中症になるのだと実感しました。

 

 それでもなお、まだまだ暑くあぶらぜみが忙しく鳴いていました。

   寺町通りより日枝神社を描きました。

   ここは、高田駅の駅舎の線路を挟んだ反対側にあり寺町通りに

 面しています。

   丁度、 朝陽でなく夕刻でしたので逆光にならずに、これも神様の、お陰

 でしょうね、有難いことでした。

 

 本当は、もう少し夕暮れ時のバチン 々 に夕日が当たったところを

 描きたかったのですが、これが私の技量の限界でした。

 というのは、暗くなると物体が見えにくくなり想像で描かなければ

 ならない部分が多々出てくると思いますので。

 杉の木立なのですが、少し赤めに描いてあるのは薄い夕日が当たって

 いるのを表現してあります。

 空も真夏で天高くまだ 々 青空でした。

 描いてある建物は、日枝神社の本殿などです。

 本来なら手前に寄贈された氏名入りの小石柱郡の塀垣があるのですが

 省かせていただきました。

   そして、一番手前の左側には、山竹が描いてあります。

 

 この作品は、昨年一年あたためて、おいただけに結果に落胆していますが

 一生懸命に制作活動をしたつもりですので作品に対する悔いは一切ありません。

 感性の相違でしょうか。

 

 私はこの作品展で、下記の受賞歴がありました。

  市展賞 一回

  新潟日報美術振興賞 一回

  奨励賞  四回

  佳作賞  二回

 

 もしこの作品をじかにご覧になられることが,ありましたら

 杉の幹や葉っぱをなでるように鑑賞してみてください。

   一筆 々 生命を吹き込むように精魂込めて描いてあります。

   自然界の美しさと生命の勢いなどを感じて頂けたら、

 こんなうれしいことはありません。

 杉の古葉が描いてあったり多様な色あいでも表現してあります。

 そして、ぬけるような青い夏空の、この時期の美しさ、ノスタルジーなども

 感じて頂けたら、ありがたいです。

そして夏空も描きたいし、樹木も描きたいし、建物も、それぞれ、めいっぱい

描きたいし、さりとてしつこくならないように、その微妙な間合い空間のとり方に

苦慮しました。

この空間の間合い、バランス感も観て感じて、いただければ幸いです。

 

これらは私がこの作品に、向かって表したかった、ことなので自己満足かも

しれませんが、精いっぱい創作活動をした証と思っています。

 

ちなみに、某 超 有名大学の先生方の作品を鑑賞する際の真剣さ、緻密さなどは

感心するほどで、まるでかゆいところに手の届くがごとく、隅々まで見逃すまいとの

姿勢なども、深く感銘を覚えると共に作品に対峙する真摯の思いにも作家として

こんな、何よりな喜びはありません。

作品の講評を見ても、作品の良し悪しを別にしても、こんなところまで見て頂いたのか

とか、こんなにも理解していただいたのかとか、まるで針の穴まで見逃さないで

目先のテクニックなどにもまどわれされないで、一筆々の穂先の動向さえも見透かし

そして、本質を見抜く鑑賞眼力、なお且つ審査結果に、堂々とした自信と確信と責任を

持たれている姿勢、態度には、いつも 々感心して感銘をも、覚えているところです。

それだけ出品者の真剣さもピンと感知されておられるのでしょう。

そして、作品に仮に不都合があったとしても、良いところと、そうでないところのどちらかが重いのかを的確に判断されて審査されておられる姿勢もあり、とにかくキラッと光った良いところを見逃さなく重きを置かれておられる旺洋さや懐の深さなど、大したものだと思いました。

この作品については、ただ物体を描いているばかりでなく、描いてあるものに

命まで吹き込んであるつもりですので絵画の内面まで踏み込んで鑑賞して

頂きたかったなあと重ね 々 非常に残念に思っているところです。

せめてですが杉の葉の生命の息吹、勢いなどを感じとってほしかったですねえ。

かえすがえすも、残念でたまりません。

 

どの作品でも、審査の眼鏡にかなわなくても少しでも、きらっと光るものがあったなら

拾っていただいたり、通り一遍の見方やセオリー通りの作品やら理想を極めるだけで

なく幅広い視野で後進のために役立つ指導をも願ってやまないところです。

そうすることにより、個性的な作品が多くなったり、出品者も自然に増えたり

教科書通りの型にはまった作品ばかりでなく多様化して市民の祭典として、

のびのびと、ますます興味深い作品展になるのではと常々思ってやまない

ところです。

 

その昔、将棋の関西名人と称された坂田三吉翁が「銀が泣いている」と、

おっしゃった有名な語録がありましたが、私のこの作品も、意味合いが違うかもしれませんが、これは私の魂が泣けてしまって、情けなくて、言葉にならないほどに悔しさでいっぱいで、この作品に対して申し訳ない気持ちというのが、やり場のない素直な気持ちなのです。

 

 

自信作と思っていただけに大変に、なさけなく疑問符がつくばかりです。

それでも作品は残りますので、また評価をして下さる方がおられると

思いますので、それが唯一の救いです。

  

お時間のあられる方は、この展覧会が妙高メッセ(旧田口駅徒歩10分)にて

10月23日より10月31日まで開催されていますので

ご覧になっていただければ幸いです。

 

10月28日、早朝に、資源ごみを出しに行った戻り道で、ご近所さんよりお声がけ

があり昨日、妙高市展を見に行ってこられたそうで、私の作品の前で立ち止まり

じっくりと見ていただいて、そして、他を回り、また幾度も見て下さったそうで

「作品にかける真剣さがひしひしと伝わり、あの木の皮の一枚一枚がリアルで全体的

にも一つ一つに気配りがあり、ほかの作品も良かったですが、比にならないくらい

感動を覚え帰ってきました」とのことでした。

そして気恥ずかしいことですが、「あなたの人柄も絵画に出ていました」とも話して

いただきました。

 

何よりな、お言葉をいただきまして素直に感激して感謝しているところです。

お一人でも、感動を共有されるお方がおられるということは、今後の作品作りにとって

大変な励みになり、何よりも作家として、こんなうれしいことは、ありません。

身に余る光栄なお言葉を頂きまして私にとっては、このことは賞をいただくよりも

ずっと、うれしいことでして、重ねて感謝申し上げ、喜びでいっぱいになりました。

 

後日、12月20日の午後に、お会いしたら、展覧会の会場で私の作品を写真に

おさめたとのことで2Lの写真を、ありがたく、いただきました。

 

この神社は子供のころに春の「お山王さん」のお祭りの時にお世話になったり、現在は

お正月時の初詣に、そして、どんど焼きに毎年おじゃまさせていただいていまして

心の拠り所と、させていただいています。

 

この作品も制作にあたり試行錯誤の連続でしたが、思い返すと楽しく充実した

四か月余りの日々でした。

自転車を走らせて取材した時の夕刻時の、あの真夏の猛暑とセミの声が印象深く、

浮かんできて、あの夏から、はや、ふた夏が過ぎたのだなあと、しみじみ

実感しているところです。

 

この作品を見ると、母親と姉たちと八月十三日の夕暮れ時に毎年同じ時刻ころに

お墓参りをしたことを懐かしく思い出します。

 

寺町の、お盆の時期の絵画を描くのは、これで三枚目ですが、私が以前から

子供のころ、お墓参りの時に見た、寺内の杉郡に夕陽があたった、何とも言えない

美しい情景が忘れられないのでしょう、機会がありましたら、再度挑戦してみたいと

思っています。