小池至夫水彩画(通称ガッシュ)の世界

私、小池至夫(こいけのりお)が描いた水彩画を紹介しています。

『越後瞽女』 杉本キクイさん

上越読売の11月2日に、石川さゆりさんの写真入りの「越後瞽女」のCDのジャケットが載っていて「歌詞に雁木、高田、直江津」との記述があり、興味深かったので、綴ってみました。

 

瞽女】 ごぜ

日本の盲目の女性芸能者を意味する歴史的名称。

その名は、「盲御前」という敬称に由来。

越後(新潟県)には、長岡瞽女と高田瞽女の二派が大きくその組織を形成していました。

 

石川さゆりさんの新曲「越後瞽女

2023・10・18発売

CDのジャケットの写真では、さゆりさんが昔の旅姿で、つま折れ笠をかぶり、三味線を弾きながらの写真でした。

さゆりさんは「瞽女は、今の時代では、なかなか忘れられてしまう存在かもしれませんが、このような方々が日本を明るく照らし続けてきたということを、歌で伝えていきたいと思いました。歌手活動51年目を迎え、様々な歌を歌ってきましたが、これからは、『越後瞽女』のように、日本の文化を歌で表現し届けていきたいです」とのことです。

 

そして、さゆりさんは、生前の 喜多条忠さんに、お願いして、詩を書いていただいたそうです。

喜多條さんは、かぐやひめさんが歌われた『神田川』を作詞された作詞家でいらっしゃいました。

 

「越後瞽女」 作詞 喜多條忠 作曲 浜圭介 編曲 南郷達也

♪ 雁木抜ければ つま折れ笠に 雪が頬打つ 風がなく

 手引きのこの子も まだ七つ アイヤ イヤソレ 瞽女三味線は

 波の音をも 砕けと叩く 越後 筒石 ああ親不知

 

 枕いらぬよ ただ欲しいのは たがいちがいの 腕枕

 歌えど切ない おけさ節 アイヤ イヤソレ 瞽女宿布団

 膝を縛って 見る夢哀し 新井 直江津 ああ糸魚川

 

 瞽女サ来なると また雪が降る 今日の門付け 情け家

 温く飯 温く風呂 温く炬燵 アイヤ イヤソレ

 瞽女寒声は 明日の吹雪に 挑んで進む

 高田 長岡 ああ八十里     ♪

 

【杉本キクイ】 別名 ハル

高田瞽女の最後の親方

明治31年3月5日生から、昭和58年3月30日没に

中頸城郡諏訪村(現上越市)出身

 

職業 瞽女唄伝承者

専門 高田瞽女

昭和48年 黄綬褒章受章

 

斎藤真一画伯 瞽女を題材にした絵画をたくさん制作されました。

とくに、真っ赤な夕日の下で野原を徒然で歩く瞽女さんの姿が印象に残っていますね。

 

『ふみ子の海』の映画 監督 近藤明男 原作 市川信夫

主演 鈴木理子 助演 高橋惠子

主に高田(現上越市)を舞台に、ふみ子の生涯を描いた映画で、鑑賞させていただきました、真冬の雪景色や身近な地名や建物など出てきて、大変興味深かったことが記憶に残っていて、盲目の主人公の壮絶な生き様が印象的でした。

平成20年度児童福祉文化賞推薦作品賞受賞

第17回映画批評家大賞の助演女優賞受賞 高橋惠子

 

『はなれ瞽女おりん』の映画 監督 篠田正浩 原作 水上勉

主演 岩下志麻  原田芳雄 奈良岡朋子

水上勉さんの小説「はなれ瞽女おりん」の映画化でした。

日本アカデミー主演女優賞受賞

 

金田たつえさんの歌で

瞽女の恋唄」 作詞 沼川淳 作曲 稲沢祐介

♪ 吹雪の中を 何処までも 何処までも歩きました

仲間の背中につかまった かじかんだ指先が 命の綱

だけど心の中で春の唄をつぶやいて

明日も また明日もあったかい 灯りを求めて

唄っていくんですよ

 

白い雪道 この目に見えぬ 見えぬ白さが目に染みて

破れ筒袖(つっぽ)で 掬う(すくう)雪

いいえ見えます こころの目には 人の情けも

あぁ  人の情けも 佐渡の灯も

 

主は今ごろ ご無事でいてか

二度と遭えぬが この身のさだめ

 

恋はご法度 旅芸人の

それに背いた 報いやら

仲間外れの 雪礫(つぶて)

つらい恋路に 身篭る 赤児(やや)と

 

海を覗いた あぁ 海を覗いた 親不知

 

三味を合羽の 小脇に抱いて

氷柱三尺 軒先の

凍え門付け 凍え撥(ばち)

しけた唄でも 春待ちこころ 越後瞽女

あぁ  越後瞽女唄 流れ唄

 

いろいろお話を聞いたり、映画を見たり、歌の歌詞をかみしめたり、瞽女の皆さんは、女性で盲目に生を受けたばかりに、生き抜く選択肢が、この道よりなく、過酷な人生が待ち受けていたのですね。

成人になっても、恋をすることも制限され、歌の文句でないですが、冬を乗り越え温かい春が、唯一の楽しみだったのでしょうか。

今考えると、健常者の男性でも、この人生を歩むのは、精神的、肉体的にも並大抵のことではないと思うのですが、神さま、仏さまが、病気などもろもろのことから、守ってくださったのでしょうね。

現在を生きる人々は、このことを考えると、生きているだけで、それだけで幸せ者なのでしょう。

私たちにできることは、人様にどれだけの施しができるかということではないでしょうか、そして、そういう喜びを共有できる方々が、ほとんどになる世の中になってほしいものですね。

 

11月4日 PM 9時40分 オリックスが5対1で阪神に勝ち通算で3対3になりましたね、初回の阪神は、猛打で一点をもぎ取り、勢いが凄かったのですが、その裏2点を取られ、山本由伸投手のギアが上がりましたね、日本シリーズトップの奪三振14を達成されました。

勝戦が楽しみになりましたね、両チームの皆さんの活躍はすごいですね、さすがリーグ優勝をされたチーム同士ですね。

 

11月5日 (日曜日) 朝から秋晴れの良いお天気に恵まれました。

朝方用事があり、高田城址公園の周りの外濠に目をやったら、あの夏の名残をかすかにのこす、蓮の葉っぱが緑色で一斉に東の太陽さんの方を向いているのでした、そして裏側から見たら、これも一斉に申し合わせたように黄緑色の葉の裏側が漉き取っているように見えとても素敵でした。

蓮たちは、懸命に最後まで残り火を費やしているのですね。