何ともいえない、この癒される雰囲気の建物が好きで記念に描かせて
いただきました。
こげ茶色の屋根、窓枠の緑色、白い外壁、穏やかな外観が、とても、まわりの
自然と、溶け込んでいて、まるで、おとぎの国へ、舞い込んだようでした。
取材したときの事は、よく覚えています。 暑い夏が終わり九月の初旬で
少しばかり、暑さの和らいだ、小雨の降りそうな昼下がりでした。
そして、静けさのなか、かすかに虫の鳴き声が聞こえたような気がしました。
穏やかな雰囲気のなかで、小さな秋の始まりを感じました。
何も語りは、しませんが、玄関先の木も、時代の流れを共に
味わって、きたのでしょうね。
色々なドラマがありましたであろう、歴史ある建物に感慨深く
思いにふけながら、絵筆を進め作品の完成をみました。
懐かしい作品を見てコメントを書いているのは令和2年です。
今から20年ぐらい前の、素敵な佇まいを、今でも愛おしく思っています。
その場の、心地の良い空気のにおいや色までも、鮮明に、浮かんできます。
そして、何度でも、そしゃくが、できたらと言う思いで、いっぱいです。
作品については、こんなにも、描きたい気持ちの強かった思いのある
作品は珍しかったです。
建物のアウトラインを描き、空、奥の森にうつり、そして社屋関連を描きました。
手前の駐車場の広場は点描的に小石を、一つ一つ楽しむように描きました。
二ヶ月位の制作期間を要しましたが、思いのたけを表すことができたのではと
思っています。