小池至夫水彩画(通称ガッシュ)の世界

私、小池至夫(こいけのりお)が描いた水彩画を紹介しています。

七月のある日の

小池至夫の画歴(展覧会出品作品)

 

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七月のある日

 題 名:七月のある日
 年 月:平成27年10月
 出品先:四季彩芸術展
  賞 :四季彩大賞

 審査 :福井爽人(東京藝術大学名誉教授・日本美術院同人)

     佐藤一郎(東京藝術大学名誉教授・金沢美術工芸大学大学院教授)
作品号数:20号
 取材先:いもり池脇のビジターセンターうらより

コメント:最高の賞を頂いて夢のようでした。

                  四季彩展を、オリンピックに置き換えれば金メダルを獲得した

     ようなもので、とても 々 感激しています。

                  

         この作品展は,妙高芸術祭 四季彩芸術展 という全国公募展です。

     絵画部門と写真部門があります。

     絵画部門では、岡倉天心先生の関係と思われますが東京藝術大学の名誉教授

     お二人が審査をされ、この地域の四季の移り変わりを「四季彩」と

     題し全国の方々より妙高の魅力を味わっていただき、作品にしたためて

     いただくという妙高市妙高市教育委員会の主催で毎年10月に開催されて

     います。

     そして、地元の美術展では群を抜く高額の賞金なのです。

     最高賞の四季彩大賞の絵画部門の賞金額は二十万円です。

     大変な賞を頂きまして、この賞に恥じないように精進してまいりたいと

     思っているところです。

 

     これにて、無鑑査になりました。

 

     取材の時、妙高山の上部が隠れていて思案しましたが清水の舞台から飛び          降りるつもりで挑戦してみました。

 

     製作時には、雲の模様が、なかなか大変で,何度も何度も筆を

     入れ、また加筆して、完全に納得したわけではなかったのですが

     そういった努力の積み重ねを評価していただいたのでしょうか。

              

                   プロの画家の作品だと、私の作品の空と山で、一つの作品にと言う

     パターンが多く見受けられると思いますが、私は、あえて下の林を

     入れたり、茅の草わらまで描くのは、万が一この作品を求めた方の

     鑑賞範囲を広げて満足感をより沢山持っていただきたいからです。どの

     作品もそのように心がけています。この展覧会のことではないのですが

     某先生方は、それを、描きすぎだと、言いたいことを強調してとか

     焦点がぼけるとか、指導されますが私は、逆に、もう少し、求めた方の

     ことを、考えて、親切心を持たれていただけたらとの考え方を

     いつも持っていますが、鑑賞される皆様は、いかがでしょうか。

 

                 作品については、最初に妙高山の上部を描き、空にかかる杉の木を、

     そして、空の作業にかかりましたが、うねっているような雲の流れを

     思うように描けずに、いつまでも 々 筆を走らせていました。

     私の技量では、これ以上はと妥協し、筆を止めました。

     そして、妙高山を仕上げ、林にかかり、ひかりの陰影とか見え隠れする

     木の幹や枝を丹念に描き、下の茅の密生したところを描きました。

     描き終えたら安堵感がわいてきました。

  

     

     これより毎年、10号の作品を招待作品として出品しています。

 

 

審査員講評;審査は、いつもお二人でされています。

福井名誉教授 夏の白く厚い雲が低くうごめいています。雲の合間から鮮やかな青空が

       僅かに覗き見え、野山では豊かな緑が静かに輝き。その密度の高い画面

       からは自然界の大きな鼓動がつたわって来るようです。

佐藤名誉教授 毎年出品しており、細かく描ききる作風には誠実な人となりが浮かび

       上がるようです。通常,風景画の場合、空の面積と山の面積を同じにする

       構図は画面を上下に二分してしまう危険性があるとして敬遠しますが

       作者は空の雲の流れを思う存分描きたかったのでしょう。空の青色と雲

       の白色が絡み合い、そこに控えめに黄色も加わり、盛夏の日の光が奏で

       る世界は美しく、前景の点描的細密描写ととても響き合っていると思い

       ました